チケットぴあ状態?
最近、大手就職サイトに新規求人を掲載した時に、10新卒の応募が殺到していることに触れましたが、中小企業の採用活動の在り方も変化を要求されています。
先日訪問した会社でも、11月中旬から10新卒の採用を開始し、説明会の受付を始めたところ、15人の枠が1日で満席になってしまいました。
あわてて30人に増やしましたが、それも次の日に満席に。
社長も唖然としていました。
春先に新聞にも取り上げられていた気がしますが、人気のある大手企業では、説明会にエントリーにするために、受付開始と同時に申し込みボタンを押さないと、一瞬で受付終了になってしまうと聞きます。
コンサートのチケットをとる時のようですね。
何度電話してもつながらない。
電話を3つ使ってリダイアルしてもつながらない。
やっとつながったと思うと、完売。
僕もこんな経験が何度もありますが、就職活動がこれでいいのでしょうか?
先ほどの会社にしても、説明会が満席になることはうれしいでしょうが、初日に申し込みをした30人の学生が、他の学生より優秀だという保証は全くありません。
これでは、逆に優秀な学生と出会う機会をロスしているとも考えられます。
とても難しい問題です。
とりあえず、この企業には、説明会の定員を増やすように提案。
机を取っ払えば、会場には50人以上入るだろうということで、机なしで説明会を行う方向で考えています。
多くの学生に機会を与えるということで、何とか改善ができそうですが、これからがさらに大変です。
当初の想定の何倍もの学生が説明会に押し寄せるわけですから、そのあとの選考ステップを変えなければなりません。
全員を1次面接に呼んでしまったら、それこそ社内業務が止まります。
そうすると、HPや資料を見て関心のある人のみを説明会に呼ぶようにするとか、説明会から1次面接の間に、何か課題を付け加える、といったことが必要になるわけですね。
中小企業にとっては、これまでと全く違う次元の新卒採用の悩みが発生しています。
それにしても、常にネットで情報収集することを要求され、エントリーの一瞬の遅れで応募の機会が失われてしまう学生がかわいそうでなりません。
せめて、応募の機会は平等に与えてあげたいですね。
興味のある会社にはがきをせっせと書いていたころが懐かしい。。。
僕も手がつりそうになるくらい、何十枚と書いた記憶がありますね。