新卒採用=インターンシップの時代がやってきた
営業部の渡邉です。
19新卒向けの合同企業説明会を開催中です。
学生と話してみると内定を持っているという学生も多くいました。
企業目線で考えると中途市場もそうですが、新卒市場も年々厳しくなってきてますね。
2020年卒採用は今年以上に厳しいものになるとの予測もあります。
しっかりと準備をして採用市場を乗り切りましょう。
少し気が早いと思われるかもしれませんが、大手媒体では
来月には20新卒向けのインターンシップ企画お申込みがスタートします。
特にインターンシップイベントは抽選になるほどの人気ぶり。
20新卒を検討している企業様は早めの情報収集と採用計画立案が必要になります。
まだ19新卒の採用も終わっていない!というかこれから選考という企業様も多いと思いますが
現在わかっている情報と20新卒に向けて必要なことをまとめてみました。
まずは現時点での19新卒の状況を整理していきたいと思います。
■3人に1人が内々定を保有
2019年卒 マイナビ大学生就職内定率調査によると
2018年4月末時点の内々定率は、33.2%。前年同月に比べると10.2pt高かった事になります。驚異的な数字ですね。今の学生は今の学生で大変なことがたくさんありますが就職氷河期の先輩たちを見てきた私としては考えさせられます。
売り手市場という言葉をよく聞きますが、この数字をみるとまさにその通りだなと感じます。
6月以降に内定が出ますが、すでに就活を終えると回答した学生は21.0%いるそうで
優秀な学生に合うためには企業側も早期にアプローチする必要がありそうです。
経団連ルールがないがしろにされているわけではありませんが、
リクルーターをうまく活用して内々定を出している企業が多いのがわかります。
注目していただきたいのが次項目のインターンシップ参加率。
年々インターンシップ開催企業が増えて来ましたが、学生の参加率も右肩で上がっています。
■インターンシップ参加率は8割超
こちらもマイナビ発表をみると
インターンシップに応募や申し込みをした経験のある学生は前年比10.3ポイント増の90.7%、
参加率は同13.5ポイント増の78.7%。共に前年比10ポイント以上増加し、インターンシップの浸透が顕著にみられた。
なんと8割超の学生がインターンシップ経験者。積極的にインターンシップに参加するようにアナウンスしている就職課・キャリアセンターも増えてきたようです。
この数字を見ると新卒採用=インターンシップと言っても過言ではないでしょう。
ちなみに本ナビ掲載なし、インターンシップサイト掲載+インターンシップイベントのみで19新卒採用を終了予定という企業も出てきているようです。
昨年9月以前からインターンシップに参加した学生が38.0%いるとのことで早期化が一つのトレンドになっていることは間違いありません。
20卒新卒採用では、さらに早期化が加速するという見方をしている専門家も多く、ここの対策も見逃せないですね。
少し前まではインターンシップ=大手企業やベンチャー企業 というイメージもありましたが
新卒採用 = インターンシップ がスタンダード化したなと感じています。
■1dayインターンシップの明暗
2017年4月10日に、経団連から「インターンシップは「5日間以上」とする日数規定をなくして1日から可能」と発表がありました。19新卒向けインターンシップサイトの掲載数はのべ13000社を超え、そのうちの7割が1dayインターンシップ募集となりました。1dayインターンシップの弊害として「企業説明会スタイル」が横行。半日〜1日と時間が限られていることもあり、どこも似通ったインターンシップ内容になってしまったようです。本来のインターンシップの意味からは遠ざかっただけではなく、学生からしてもどの会社に言ってもただの会社説明会で面白くない(差別化ができない)という状況が多発しました。かと言って、奇をてらったグループワーク型を導入した結果、「目的のわからないゲームをさせられた」「本業とまったく関係のないプログラムだったように思う」といった学生から不評を買う企業も多かったようです。ネットで話題になったプログラムなどに飛びついてしまうとせっかく準備したのに学生の評価が低く、本選考に進まないということになってしまいます。学生の目線もそうですが、自社のインターンシップ実施目的をもう一度見つめ直しましょう。
■足し算から引き算の発想
1day、場合によっては3時間程度のインターンシッププログラムの中で、あれもこれもと情報を詰め込むとエビングハウスの忘却曲線ではないですが
中身のないインターンシップになってしまいます。そこで必要なのが足し算ではなく、引き算の発想。インターンシップを通じて自社が何を伝えたいのか、
学生にどう感じてほしいのかを設計する必要があります。いくつかポイントがありますが、グループワークを導入するならフィードバックの時間は厚めにとりましょう。インターンシップに参加する理由として「内定が欲しい」「関心のある業界や職種を知りたい」「視野を広げたい」などがありますが、上位常連に「自己成長のため」があります。学生はインターンシップを通じて、この会社で成長できるのかを見ています。会社説明会でグループワークを実施する際も同じですが、学生に気付きを与え、成長イメージをもたせることが必要です。そのためにはプログラム設計と、当日の運営が成果をわけます。
■インターンシップの種類
1dayインターンシップを大きく分けると「講義型(会社説明会など)」「仕事体験型(シャドウイングなど)」「ワークショップ型(問題解決など)」があります。それぞれメリット・デメリットがあります。
社内リソースが少なくて住むので負担が少ない。内容の良さは別として比較的容易に実行できるため、短期間に複数回の実施も可能で
ある程度の応募数があっても対応可能。大半の企業がこれを選択しています。
一方的な情報発信となってしまうケースも多く、学生の満足度が低いことも。他社との差別化も難しく印象に残らないケースも。
実際の業務を体験、見学してもらうため学生のギャップが少ない。学生のことも良く分かるのでミスマッチが起こりづらい。
余談ですが、日本でずっと仕事体験型のインターンシップをやっているのは教員採用試験ですね。欧米では仕事体験型というか実務型のインターンシップが主流となっていますので、今後実務型のものが増えると思います。
プログラム内容によりますが、各部署の社員の協力が不可欠。情報セキュリティ対策も必要な場合はよりリソースを割く必要があります。
シャドウイングは比較的容易に実行できるが、見せ方によっては学生のモチベーションを下げてしまうこともあるので要注意。
独自性が出しやすく、良いプログラムが作れるとSNSや口コミで拡散が期待できる。
面接よりも個人の価値観や考え方をはかりやすく、選考基準にあげている企業も多い。
プログラム設計の難易度がずば抜けて高い。学生の満足度の振り幅が大きくハイリスクハイリターンな面もある。
応募者・希望者が多数いる場合選考が必要なケースも。社内リソースを一番使う。
いずれにしても気をつけていただきたいのは、「他社の模倣」。導入背景や業種職種を考えずに模倣した結果、
学生からの印象が悪く結局本選考に人が集まらずインターンシップはうちに向いていないと結論付けてしまう可能性があります。
インターンシップの実施理由、目的をしっかりと整理をしましょう。
■早期対応にはリクルーターが必要
内定は6月以降に出すというのが一応のルールになっているため、それ以前に学生にアプローチするためにリクルーター制度を採用している企業が増えてきました。これも本来どうなのかなと思いますが、優秀な学生は早期に動くことが多いので、企業からすると外せないのが実情です。
余談ですが研修会社のプログラムを見ても、リクルーター教育の売れ行きが良かったようです。そのくらいリクルーターの役割が重要だと企業側が認識しているということですね。一昔前のリクルーターと言うと「広報」に近い役割だったと思いますが、今は「早期に活動する面接官」としての顔も持つことが多ようですね。リクルーターの役割はいくつかありますが、「母集団形成」「出身校とのパイプ役」「ネットワーク形成による内定辞退」「志望度アップ」「広報・プロモーション」などが代表的なものになります。
リクルーター選定のポイントはいくつかありますが、入社2年〜5年目くらいの若手社員を選ぶことが多いようです。学生と近い目線で話せることが理由です。あとは出来る限り優秀な社員を選出するというのもポイントになります。学生はリクルーターを通じて企業を評価することになりますので、「こんな人になりたい」「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえるような立ち居振る舞いができる人材を選びましょう。営業であれば若手No.1を用意するのがいいですね。そういった人材であれば仕事内容や会社のことを活き活きと語ってくれます。学生からよくある質問は人事担当者がQ&Aを作成し、回答を統一しておくことも忘れずに。学生は別の回答が返ってくると不信感を持ってしまいます。それから社内でリクルーターに選ばれることは名誉であるという雰囲気を作ることも重要です。人事専任の人間ではないので、別の業務を兼任する形になります。社長からの任命、採用プロジェクトチームの発足、表彰などを通じてリクルーターのモチベーションを挙げるのも採用成功のカギになっています。
■インターンシップ採用のプロに任せる
インターンシップや採用活動を手間をかけずにやりたいというお声もいただくことがありますが手間と金額はトレードオフだと考えます。社内リソースを割けないということであれば外部リソースの活用をオススメします。
・19新卒は母集団形成に苦戦した
・専任担当者を用意できない
・内定辞退が多発した
・採用コストを減らしたい
・マンパワーが足りない
・インターンシップをやってみたいけど何から手を付けてよいのかわからない
・インターンシップを実施してみたがうまくいかなった
という企業様は是非とも下記セミナーにご参加下さい。
千葉キャリでは、定期的にお客様に役立つセミナーを開催しています。
今月は株式会社シナジーコンサルティング 代表取締役 村山 隆行 氏 をお呼びし、インターンシップを活用した20年新卒に関するセミナーを開催します。
採用支援事業を行う㈱カケハシスカイソリューションズの立ち上げメンバーとして、約20年にわたり新卒採用市場の最前線でクライアント支援に従事。採用難易度が高いといわれる業種や地域であっても多様な企画で採用成功に導いており、支援実績社数は述べ400社超とカケハシスカイソリューションズ内でNo.1。近年は経営者のパートナーとして経営理念の策定や経営戦略の立案、評価制度の制定・運用などを通じて、業績アップに貢献。2018年「採用を通じた組織活性の実現」をコンセプトに㈱シナジーコンサルティングを設立。
日時 2018年5月30日(木) 10:00〜11:30
場所 千葉キャリセミナールーム
残りわずかですがまだ残席がありますので
詳しい話を聞きたいという方は
営業部渡邉までご連絡くださいませ。
047-334-8634