あっという間にホームレス?
先日、ある会社(卸売業)で驚きの事件を聞きました。
1年半ほど前に辞めた社員(40代後半)がある日の夕方、ふらっと会社に訪ねてきたと。
話を聞くと、「奥さんと離婚の話になり、住むところも頼るところもないので泊めてほしい」とのことでした。
さすがに、会社に泊めるというわけにはいきませんが、駐車場の営業車の中ならいいよということなり、そこで1週間くらい暮らしていたそうです。
相談に乗りながら、何とか1週間でとりあえず日雇いの仕事を見つけ、次の生活の拠点ができるまでは、元の家で住ませてもらうということで一応の決着を得たそうなのですが、すでに奥さんに籍を抜かれていたと言います。
この元社員の姿を見て、社員全員に衝撃が走ったと社長は話していました。
もともとは配送スタッフだったのですが、給与がいいところがあるということで別の会社に転職したようです。
しかし、労働条件は厳しくなり、結局辞めてしまったと。
元同僚の厳しい姿を見て、それまで不平不満を持っていた現在の配送スタッフも全く文句を言わなくなったそうです。
「一歩間違えばあっという間にホームレスになってしまうんだ」という現実を直視し、仕事があるだけでもありがたい、家があるだけでもありがたいと気を引き締める結果になったということなんですね。
目先の利益だけに流されると危険ですね。
50歳目前で突然、仕事を失い、家族を失い、家を失う。
恐ろしい話です。
でも、一番恐ろしいのは気力を失うことなんでしょうね。