千葉県の中小企業訪問バスツアー(しのはらプレスサービス㈱様、アシザワファインテック㈱様)
先日、千葉工大の就職課と共同で「千葉県の中小企業訪問バスツアー」という企画を実施しました。
学生と触れ合う中で、学生の就職活動のレベルを上げるサポートをしたいと感じていたのですが、その取組みの一つとして今回の企画が実現。
学生の就職活動のレベルを上げるために、「中小企業への関心を高める」「企業研究力を高める」というのが今回のテーマでした。
参加対象は大学1~3年生でしたが、3年生が半数以上。全部で25名の学生に参加いただきました。
学生が企業訪問をする機会というのは極めて少ないのが現状です。(インターンシップに参加すれば別ですが)
学生の中には、会社説明会で初めて企業を訪問するという人もいるのではないでしょうか。
会社説明会で会社を訪問したと言っても、実際に見るのは、会議室や応接室だけです。
それでは、その会社の本当の雰囲気や職場の環境まではわかりません。
そこで、選考とは関係なく、会社の中身、裏側を見せてしまおうというのが今回の企画の意図です。
しかも、大手企業ではなく、地元の中小企業を訪問することに意味があるわけです。
もちろん今回のツアーですべてが分かるわけではありません。
それでも、選考の過程で、会議室を見るよりはよっぽど勉強になるでしょう。
HPやパンフレットで感じていたイメージとギャップがあれば、それも大きな気づきとなりますよね。
終了後のアンケート結果では、25名中24名が満足と評価し、23名の学生が「中小企業への理解が深まった」と回答しました。
中小企業への関心喚起や働く意欲の醸成という点で、とても有意義なイベントになったようです。
訪問ツアーに先立ち開催した事前ガイダンスでは、今回のイベントを開催した主旨と合わせて、就職市場の実態をデータをもとに解説しました。
最近よく取り上げられるデータに従業員規模別の求人倍率がありますが、それらをもとに、大手企業に応募が偏っている状況や、厳しい話ですが、結果的に大学生の5人に4人は無名の中小企業に入社しているという実態を解説しました。
その現状を踏まえて、早いうちから中小企業を就職先として捉えておく重要性を感じて欲しかったのです。
ただし、中小企業とひとくくりに言っても、その中で、本当に良い企業を探さなくてはなりません。
将来性のある事業を行っている会社、高収益の会社、社員育成に力を入れている会社など。それらを見極める企業研究力が必要だということを伝えました。
話し始めて5分で寝ている学生もいましたが(  ̄っ ̄)ムゥ、多くの学生がうなずいていたので伝えたいことは伝わったのではないでしょうか。
メインの企業訪問では、アシザワファインテック㈱様としのはらプレスサービス㈱様を訪問しました。
いずれも、従業員100名強の中小企業でありながら、世界に誇る技術やビジネスモデルを持っています。
例えば、アシザワファインテック様はナノサイズまで細かく砕く世界一の性能を持った機械を開発しています。
その他、機械メーカーでありながら、約4割の社員が女性であったり、環境問題に本気で取り組んでいたりと、大手企業にはない数々の特徴を持っていました。
また、しのはらプレスサービス様も、既存のプレス機械を最新のテクノロジーを装備したプレス機械へ生まれ変わらせるというエンジニアリングをビジネスモデルにしており、同じ形態の会社はないと言います。
参加した学生は、「自分たちの知らない中小企業の中にこそ優れた会社が数多くあること」「中小企業では早い段階から活躍のチャンスがあること」等を感じていたようです。
両社ともに社内見学に1時間ほど時間を割いてくれたので、工場だけでなく、社内の業務スペースもしっかり見学できました。
社員が普段通り仕事をしている業務スペースまで見学できる機会はめったにありません。
とてもよい経験ができたのではないでしょうか。
そういえば、私が新卒で入社した保険会社。
入社までは、本社しか見たことなかったですね。
でかくて立派な本社でうれしかったのですが、入社後に本社に行ったのは、健康診断の1回のみでした(笑)
入社後は支店勤務で雑居ビルに十数人の社員という労働環境。
入社前に持っていた働くイメージとえらいギャップがあったことを思い出しました。
中小企業の魅力を感じると共にイメージの溝が埋まってくれるといいですね。
アンケート結果をもとに工夫改善し、継続的にイベントを行いたいと思います。