プロジェクトGT‐R―知られざる成功の真実
BOSSです。
今日ご紹介するのは、「プロジェクトGT‐R―知られざる成功の真実 」
日産GT-Rの開発者である水野和敏氏の著書です。
車の概念や価値観を根底から変えてしまうくらいのプロジェクトだった日産GT-Rの開発。
水野氏がその開発に携わるようになった背景から開発の過程などを中心に書いてありますが、とても奥深く、この本を通じて、開発とはどうあるべきか、組織とはどうあるべきか、創造力とは何か、など考えさせてもらうことができました。
この本の中で特に印象が強かった部分を4つほど。
1つは、水野氏が販売をしていた当時、お客様の言葉で覚醒をする部分。
障害者にとっては車は体の一部であり、商売人にとっては車は家族が飯を食っていくための道具である。
そのことを直接お客様に言われ、自分の至らなさに悩み胃潰瘍になったそうです。
それからお客様をもてなすことを一番に考えるようになったと。
開発の原点はやはりお客様です。
そのことを改めて感じさせられました。
2つ目は、開発メンバーに庶務の女性を選んだ部分。
中川さんという女性の能力を見抜く力はさすがだと思いました。
そのきっかけは、スケジュールの作成の依頼をした時に、ものすごい数の質問を聞き返してきたこと。
聞き返すというのは、想像力があって、その先を考えていることにすぎない。
まさにその通りだと思います。
3つ目は、人の能力は想像力(創造力)だということ。
理性で記憶するのではなく、大脳で感じる想像力が鍛錬であり、本当の教育であるということ。
4つ目は、人は人からしか想像力を学べないということ。
いくらネットや本を読んでいても自分の能力は高まらない。人との出会いが自分の気づきとなり、その自分の問題意識が高まってこそ、インターネットや本の知識が活かされるというのは、まさのその通りですね。
部下には、「年収の10%~20%を自己投資に回せ。外の人と飯を食え。」と日頃から言っているそうです。
気付きをざっくりと書いてみました。
共感を得る部分も多く、とてもよい本でした。