永遠の0 (ゼロ)
今、百田尚樹氏の「永遠の0 (ゼロ)」という本を読んでいます。
人生の目標を失いかけていた若者が、太平洋戦争で戦死した祖父のことを調べるというストーリー。
祖父は、生への執着を臆面もなく口にし、仲間から「卑怯者」とさげすまれたゼロ戦パイロットでしたが、その生き方には筋が通っています。
「死ぬこと」よりも「生きること」を選ぶことの方が難しい中で、彼が貫く「生への執着」には本当に考えさせられるものがあります。
涙なしでは読めません。
坂の上の雲を読んだ時もそうでしたが、僕が戦争に関する小説を読んで感じるのは、リーダーの責任の大きさについてです。
現場の痛みを理解せず、浅はかな指示を出す戦略部隊。
間違った戦略は大きな痛手をこうむります。
そして、戦争では間違った戦略によって多くの人が死にます。
これが本当に悲しい。
これが、僕の中ではすぐに企業経営と結び付いてしまう。
企業においても、命はとられないけれども、リーダー次第で多くの社員の心が死ぬこともあるし、多くの社員が路頭に迷うこともあります。
この責任の重さを痛感するのです。
「生きること」そのものについて考えさせられると同時に、「生き方」についても考えさせられます。
心が引き締まる思いです。
まだまだ生きることへの情熱が足りないなあ。
それにしても、戦略が間違っていることが分かっていても、立ち止まらない組織。
今の政治にも同じような雰囲気を感じるのは僕だけだろうか。