負のスパイラル
週刊ダイヤモンドの記事「ヤマトDM配達は時給換算「400円」、実質で最低賃金を下回り不満噴出」を読んで、採用周りの様々な課題が集約されていると感じました。事業概要は全く違いますが、他人事ではありませんね。
お客様に対して価値あるサービスを提供しているはずなのに、問題続出で負の連鎖が起きてしまう。
・社員の負担が増えて疲弊する
・負担増が給与に反映されない
・社員のモラルが落ち、不祥事が起きる
・求人広告でメリットを誇張し、ミスマッチが起きる
・給与が見合っていないので、人員の補充が難航する
・今いる社員の負担が増えてさらに疲弊する
・社内の業務調整がうまく行かず職種ごとの不公平感が出る
・現場を無視した働き方改革の促進によりさらに現場が混乱する
状況が良い時は全部好転するんですけどね。
・価値あるサービスの提供により利益が増える
・社員の給与が上がり、モチベーションも上がる
・現場から新たなアイディアが生まれ、サービスや生産性が向上する
・働きやすい職場となり採用力がアップする
・優秀な人材が入社することでさらに活気が高まる
・サービス向上、組織改革がさらに進む
こんな簡単ではありませんが、長く社会人生活をやっていると好循環でうまく行っている時と悪循環でうまくいかない時と両方を体験するもの。悪循環に陥っている時は本当にしんどいですよね。
人材業界は景気の影響を大きく受けるので、リーマンショック後は大変でした。何をやってもうまくいかない。でも、これは外部要因が大きかった。原因が外部要因ではなく、仕組みや構造などの根本にあると余計にしんどいように思います。
悪循環に陥っている時こそ、すべてをゼロベースで見直し、業務設計をし直すということが大事だと思いますが、ヤマトさんほどの規模になるとサービスを止めるわけにも行かないし生半可なことではありません。料金がサービスに見合っていないように思いますが、値上げも簡単ではないですしね。
構造に問題があると指摘することは簡単ですが、じゃあ、どうやったらここから抜け出せるの?という解決策を提示することは至難の技です。私には解決策は思い浮かびませんし、関係のないことですが、自社の将来を考えると危機感が募ります。
この先、景気が落ち込んでいく中で、負のスパイラルに陥らないように、サービス設計や事業戦略をしっかり立てていかないとな。必ず構造改革をしないと行けない時期がくるので、その時に慌てないようにしっかり準備したいと思います。