転勤はいや!
千葉キャリユーザーには特に千葉県での勤務にこだわりの強い方が多いですが、転勤はいや!という人は千葉に限らないようです。リクルートの調査では、 およそ6割の学生が地元で働きたいと考えているとか。
そんな時代に対応するために、全国転勤を原則廃止する企業が出てきているとのニュースです。
この記事ではAIG損害保険の例が紹介されていました。会社が行った社員への調査では、8割が「転勤なし」、2割が「転勤あり」の働き方を選択したとのことですが、私も保険会社出身として全国転勤はいやだなあと思う気持ちはとても良くわかります。
私は新卒2年目で千葉(勤務地は北千住でしたが)から高知県に転勤した経験があります。2週間前に、上司から西の方に転勤が決まったと内示を受け、「大阪ですか?」と聞くと、「もっと西だ」と言いづらそうに告知されました。
当時、新しいスポーツを初めてコミュニティーに少しずつ馴染みだした矢先だったので、とてもショックで何日間か凹みまくっていたのを覚えています。
確かに転勤は生活が劇的に変わり、ストレスが多く嫌なものです。(逆に転勤を楽しめる性分の方もいっぱいいますのであくまで私の主観ですが)
でも、振り返ってみると、縁もゆかりもない土地で過ごした経験がとても貴重だったりもします。転勤当時は嫌で嫌で仕方がなかった高知県が、千葉に戻ってからは懐かしくもあります。実際、転職後に高知県に旅行しましたし。ちなみに日本酒が飲めるようになったのは高知転勤の時です。
転勤で高知県に来たことがきっかけで老後に移住したという大先輩も何人かいましたから、本当にいい街だと思います。
もともと転勤制度は、企業が事業所を次々に全国に広げていった高度経済成長期に広がったといわれています。働き手にとっても終身雇用の下で成長する会社にわが身を委ねていれば、順調に昇進、昇給が望めるといった背景がありました。
しかし国内経済は成熟し、雇用環境も変化。その前提は大きく変わりました。転勤は何のためにあるのか。企業と社員が今、問われています。
まさにそのとおり。転勤を強いるのは今の環境にはマッチしていないと思います。企業としては、現在の環境に適応した仕組みを作っていく必要がありますね。
ただ、生活拠点を変えることは自分自身を変化させたり、自分を成長させることにもつながります。会社の都合で転勤するのは受け入れがたいかもしれませんが、自分の育ったエリアだけ、自分の関わっているコミュニティだけに活動範囲を絞らないことも大切かと思いますね。
確か大前研一氏(だったと思う)が言っていました。
自分を変えたいと思ったら次の3つのどれかを変えることが有効。
・時間配分を変える
・付き合う人を変える
・住む場所を変える
住む場所が勝手に決められてしまうというのも、受け入れ方によっては面白い人生になりますね。