会社は信用ならない
先日、マイナビが20新卒に対して行った就職意識調査で、志望企業選択のポイントについて、「安定している会社」が39.6%で2001年の統計開始以来初めてトップになったとありました。2001年から19年卒の調査までトップだった「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」(35.7%)を初めて抜いたとのことで、大きな変化ですね。
ここ数年の比率を見てみると、急激に「安定している会社」が企業選択のポイントになってきているのがよくわかります。
ビジネスモデルや経営環境がどんどん変わる現状において「安定している会社」を見極めるのは極めて難しこと。「安定」を求めるのは人の心理でもありますが、安定するためにどうしたらよいかをしっかり考えることが大事ですね。
安定するためには、環境適応力を上げることが大事。そのためには変化に強い思考力と仕事力を高めることが欠かせません。
先日、人事プロフェッショナルの安田雅彦氏(ラッシュジャパン人事部長)のインタビューを読んで大変共感しました。安田氏は20代の時に、L.L.Beanでリストラをする役割を経験しているのですが、その経験で得た最大の気づきが「会社は信用ならない」ということだったといいます。こういう人生の転機、修羅場を見てきた方のコメントは重いですね。
転職や副業が当たり前になりつつあるこれからの時代、まさか、安定している(と思われる)会社で終身雇用をイメージしているわけではないでしょうが、自分のスキルを高めるために厳しい環境の中で揉まれる経験も必要です。
会社に人生を握られないようにしてほしいものです。
ちなみに、リストラといえば、古い本ですが、クビ切り面接官が主人公の垣根涼介さんの「君たちに明日はない」がとても面白かったですね。