転職後の出戻りはアリかナシか

「転職先の社風が合わない」「提示された労働条件が違う」と再度転職を考える方がいらっしゃいます。
その中には以前勤めていた職場に戻ってくる、いわゆる出戻り転職を検討する方もいるのではないでしょうか。

「たまたま前の職場から声をかけられた」等々きっかけは様々ですが、出戻り転職はどういう人なら歓迎されるのでしょうか。

結論から述べますと、出戻りは不可能ではありません。
特に人手が足りない業界や、元々人材の流動が多い業界では十分あり得る転職です。

もちろん、誰もが思いのまま簡単に元の職場に戻れるということはありません。
会社が求人を出していても、出戻りができる人とできない人がいます。

会社側が出戻りの人を採用するのは、即戦力を期待できるからです。
能力の裏付けがありますし、他社での経験を積んだ上で会社の良さを知って戻ってきているので、メリットがあります。

ですが、出戻りができるかは、能力や会社のメリットの他にもうひとつ重要なものがあります。
それは、退職時の辞め方です。
以前の退職時に充分な引継ぎをしなかった等、周りに迷惑をかけたのでは印象が悪くなっています。
また、喧嘩別れのような辞め方だったとすると、受け入れられることはないでしょう。

退職前に何らかの役職についていたとしても、出戻り時には後任者がいるので元のポストに戻れるとは限りません。
給料も以前より少なくなることも覚悟しておかなければなりません。

離れている期間が長いほど、以前部下だった人間が上司になる等、会社の変化についていけない可能性が出てきます。
出戻りができる位、会社に必要とされていれば同僚には歓迎されますが、ゼロから出直す位の姿勢と心構えが必要です。
辞める前と何もかも同じとはならないことを前提に考えるようにしましょう。

結局のところ、出戻り転職をしたいと思っていても、以前の会社に求人の意欲がなければできません。
タイミングの問題もありますし、出戻りが普通の転職と比較して簡単で楽という訳ではないのです。
能力があっても過去の言動から判断される分、簡単な道のりではないことを覚悟しましょう。