求人に体験を
MR.Mです。
最近、藤村正宏さんの本を読みました。
「エクスペリエンス・マーケティング」について書かれている本です。
「モノ」を売るのではなく「体験」を売るんだという趣旨の内容で、豊富な事例も紹介されています。
10年程前に書かれ、その後修正加筆をされた本が数冊出版されています。
豊富な事例と、個人的にちょっと苦手な文体だったせいで、読後はやや消化不良気味でしたが、
その視点を意識し続けていると、今までの”慣習”に対し改善の余地があるように思えてきました。
千葉キャリをはじめ、求人媒体各社は、雇用に関する情報を求職者に提供する商売なわけですが、
そこには「体験」が欠如しています。
ハローワークの求人票がいい例かもしれません。「情報」しか載っていないですからね。
民営の求人媒体は、そこに写真や体験談などのコンテンツを追加することで、
求職者が疑似体験できる工夫をしています。
しかし、それももう飽和気味に感じます。
人手不足もあり、他社と差別化のために時給や待遇など条件面を上方修正する企業が増えています。
でもそれは「モノ」で求職者に訴えているんですよね。
求職者からすれば、時給や待遇が改善されることは歓迎ですが、それだけでは応募しようと思わなくなってきている。
藤村さんの本は主に販促という観点から書かれていますが、
採用についても同じことが言えるのではないでしょうか。
「この会社に入れば何ができるか」あるいは、「この媒体を見れば何が得られるか」
簡単ではないですが、日々模索して行きたいと思います。