賞与と退職時期について
年末の迫るこの時期、
「賞与を貰った後に転職したい」
と考えている人も多いハズ。
賞与を貰って転職するには、どんなことに気を付ければ良いのでしょうか?
賞与後退職を考える上での注意点
賞与獲得後の転職にあたっては、
「賞与の算定対象期間」
「支払い条件」
をしっかりと確認しておくことが大事ですね。
賞与は、会社の規定などで具体的な定めがない限り、
必ず支給しなければならない性質のものではありません。
また、
賞与の支給対象者、支給額や決定方法は会社の自由となっている
ので要注意です。
各企業の就業規則や人事規定によって違いますが、
賞与の支払い条件には、
支給日に在籍、且つ、今後も勤続が見込まれている従業員であること
などと記載されていることもあるようです。
賞与の算定対象期間を満たしていると思って安心して、賞与の受取り前に退職の
意思表示をすると、賞与がもらえなかったり、減額される恐れもありますので
事前にしっかりチェックしましょう。
退職予定者に対する賞与の減額は、ベネッセコーポレーションの事例が有名なようですが、
この場合は82%の減額を巡って争われ、最終的に2割の減額が認められたとのことです。
一例ですが、参考までに。
中小企業の賞与の額
そして、もちろん賞与の額も気になるところですね。
私は、大手企業と中小企業で一番差が顕著なのが賞与の支給額ではないかと感じています。
昔私が勤めていた保険会社では賞与は年8ヶ月以上(当時は)というのがほぼ決まっていて、
2年目の夏のボーナスから100万円を超えました。
給与が高いことが金融を志望した一番の理由でしたが、実際は、販売協力(車などを買わされる)
などで支出が多く、自由に使えるお金はそれほど多くはなかったという現実を知り、
世の中そんなに甘くないことを学びましたが(笑)
今年の夏の賞与に関して少し調べてみると
大阪シティ信用金庫が発表した「中小企業の夏季ボーナス支給状況」によると
1102社の平均は、25万8,672円だったそうです。
中小企業の夏季ボーナス支給状況(PDF資料)/大阪シティ信用金庫発表
地域性はあるかもしれませんが、信用金庫の取引先は地元の中小企業がメインでしょうから、
中小企業における賞与の水準と捉えても大きな間違いはないかと思います。
経団連の発表した賞与は92万7,415円、
国家公務員の平均支給額は63万4800円
とのことですから大きな開きがありますね。
あくまで平均値ですから、大手企業と中小企業というくくりで議論することは危険です。
中小企業でもしっかり賞与を支払っている企業は数多くありますし、
大手企業でも賞与が少ない会社もありますので。
つい先日も、転職相談者に聞いたところ、超知名度の高いBtoC企業でしたが、
赤字続きで何年も賞与が出ていないということもありました…。
また、東洋経済にフジテレビジョンが業績不振によりコストカットを強化しており、
冬の賞与は2ヶ月分くらいになるのではないかとの記事が載っていました。
かつては5ヶ月分だったとのことで、会社の業績に左右されるのが賞与の特徴でもありますが。
そんなことから、選考時に前年の賞与実績などは確認できると良いですね。
なかなか聞きづらい質問かもしれませんが、とても大事なことです。
1回目の面接では難しいでしょうから、最終面接の最後の質問の時にでも
しっかりと質問しましょう。
人材紹介サービスなどを利用すると、キャリアアドバイザーが先方にしっかりと
確認してくれるので、安心ですよ。