いかにして会社の魅力を伝えるか
採用におけるミスマッチをなくすためには、事前にいかに会社のことを知ってもらうかというプロセスが大事です。
新卒採用を行う際は会社説明会を行うのが常識だけど、中途採用に関しては会社説明会を開かない会社がほとんど。
最近そこに改善の必要性を感じています。
というのも、このところいろいろな会社の採用状況を見ていて、志望動機の弱い応募者が増えている気がするからです。
お客様からは、「ほんとにうちの会社に興味があるの?と思う人の応募が増えている」という声をよくいただきます。
当社への応募も例外ではなく、「千葉で働きたいから」とか「営業で色々な人と会いたいから」という、当社じゃなくてもいいじゃないの?という志望動機が増えていますね。
単純に、そういう応募者はメール選考で不採用にすればよいという考え方もありますが、本当にそれでいいのでしょうか。
というのは、そんな応募者の気持ちを一変させるようなステップがあってもよい気がするのです。
カンブリア宮殿で見たのですが、物語コーポレーションの小林社長は新卒向けの会社説明会で2時間以上も熱弁をふるうそうです。
会社説明会で社長が熱弁をふるうのはよくある話ですが、外食に全く興味のなかった学生が、説明会後に「この会社で働いてみたい」と考えを180度変える姿を見て、中途採用にもこんなステップが必要かもしれないと思ったのです。
漠然と興味を持った人の関心度を一気に高める。会社にはそんなパワーが必要かもしれません。
求人広告の中ですべてを伝えようとしてもそれには限界があります。
求人広告で漠然とした興味を持たせて、会社説明会でがっちりつかむというわけです。
振り返ってみると、僕が転職をした時は会社説明会に参加しました。
リクナビネクストの原稿を見て、気持ちが高ぶり、会社説明会に参加し、この会社いいな!と思って選考に進みました。
そう考えると、中途採用においても会社説明会の開催はとても大事なポイントです。
その当時と今を比較すると、大きく違うのは、求職者に響く原稿の内容です。
僕が気持ちを高ぶらせたように、数年前は、熱いメッセージに反応する求職者が多かった。
千葉キャリ立ち上げ当初も、お客様を取材して社長の熱いメッセージを載せると、比較的反応が良かった。
でも、最近は逆です。
熱いメッセージを書けば書くほど、反応が鈍ってしまいます。
転職活動そのものが変わってきているのかもしれないなあと感じます。
原稿の質の問題もありますが、原稿を読んで気持ちが高ぶるということが少なくなっているのでしょう。
先ほどの外食の話ではありませんが、とりあえずこの業界ものぞいてみよう的な活動が増えているのかもしれませんね。
熱い求人広告で思いに賛同する人を集めるというワンステップ型にするのか、幅広く人を集め説明会でファンにさせるというツーステップ型にするのか。
比較的楽な就職活動を行ってきた新卒者の世代が中途採用のメインターゲットになる今、社長の右腕になりたいというような尖った社員を採用したい中小企業においては、中途採用のあり方も考え直す時期に来ているのかもしれないですね。