やりがいは会社が与える
週末に前の会社の上司と飲みに行きました。
現在41歳の元上司は、現在、小売業の総合支援やコンサルを行う会社の執行役員です。
ワールドカップの日本対オランダ戦の時間でしたが、お店には幸い(?)テレビがなく、若い社員の育て方の話題で盛り上がりました。
若いと思っていた上司もいつの間にか40歳を超え、20代の部下から見ると年の離れたおじさんという状態になっているようです(笑)
20代の若者の特徴も大きく変わり、上司としての接し方も変化を求められているようですね。
昔は、遅くまで仕事して、「よし、これから飲みに行くぞ!」ということが日常茶飯事だったのに、今の社員は本当に飲みに行かないと。これには少し寂しそうでした。
酒が強すぎて、一緒に飲みに行くと必ず潰されるというのも、若手が寄りつかない理由の一つだと思いますが(笑)
でもそんな中、熱く語ってくれた上司論がかっこよかった。
上司とのコミュニケーションや仕事に対してもなかなか積極性が出てこない部下が、突然、豹変したように仕事にはまることがある。
価値観が多様化する中で、その社員独自に「面白い」とか「すごい」と感じる瞬間があり、その面白さを感じさせてあげた時に、仕事に熱中するようになると。
この「やりがい」を与えてあげるのが、上司として、経営陣としての仕事ではないだろうかと。
「生きがいを見つけるのは本人次第、でも、やりがいを与えるのは会社の役割」
という元上司の言葉は最近、僕が感じていることでもあり、とても心に響きました。
やりがいを与えてあげることで、社員が自発的に仕事に取り組むようになり、社員が成長し、会社が活性化する。というわけです。
最近、韓国の大手企業との提携話を決めたそうなのですが、先方との電話でのやり取りを社内で意図的に大きな声でやるそうです。
上司のすぐそばには今年の新卒が数名座っているそうなのですが、彼らが興味津津で聞き耳を立てているのを感じると。
「うちの会社って、あの大手企業と直接取引ができるんだ」
と自分の会社に対する評価が上がる。
そして、上司が韓国出張から帰ってきたときは、その時の話をして、今度はお前らがこの役をやるんだぞ!と
「本当ですか?」と半分不安、半分期待の部下の顔が目に浮かぶようです。
話を聞いていてこちらまでワクワクしました。
上司が新たなチャレンジを続け、躍動感を持って楽しそうに働いている姿を見せることはとても大事なことですね。
受け身の子が多いという今年の新卒ですが、何かきっかけがあれば、自発的に仕事に興味を持ち、様々な工夫や新たなチャレンジをするようになるものです。
昔は、そんなことを考える必要はなかったのかもしれませんが、時代は変わっています。
上司、経営者に求められる役割の変化についていかなければなりませんね。
そんな演出に気を配る元上司の話を聞いて、役職とは役回りなんだとも改めて思いました。
とはいえ、先日、ガイアの夜明けで見たアンケートでは、20代の若者で、海外出張や海外留学に行きたいと言う人は極めて少ないそうです。
地元が好き!ということで狭い地域から余り出たがらない。
グローバルな展開に興味を示す新入社員がいるというのは、いい採用活動を行っている証拠なんでしょうね。