コミュニケーション能力不足とは?
大企業の採用担当者が指摘する若手社員の問題点として圧倒的に多いのが、「コミュニケーション能力の不足」だそうです。
最近、新入社員の育成に関する内容だったと思いますが、新聞記事にも取り上げられていました。
企業の採用基準でも重要なポイントとなる「コミュニケーション能力」ですが、能力不足と言われても何が不足しているのか?をしっかり把握しないと改善できませんよね。
そこで、今日は、それについて思うことを書いてみたいと思います。
学生も若者も日常生活ではコミュニケーションを普通に行っています。
なのに、社会に出ると突然、コミュニケーションに難があると言わてしまう。
では、何が足りないのか?
能力不足だと感じる点を具体的に考えてみると、大きく2つになるのではないかと思います。
1つは、関係の薄い人とのコミュニケーションが下手であるということ。
学生のうちは、知り合いや家族など、自分の身近な人とのコミュニケーションが主体となります。
しかし、ビジネス上では、関係の薄い人とのコミュニケーションが求められます。
初めて会った人と商談をしないといけませんし、第一印象で苦手だなと思った人とも関係を構築しなければなりません。
部活やサークルに所属する機会が減っていることもあり、このあたりの人間関係の構築に戸惑ってしまうのかもしれませんね。
部活に入っていれば、時には理不尽な上下関係もありますし、プレッシャーの中での対話が生じます。
これによって知らず知らずのうちにコミュニケーション能力が高められるということもあるわけです。
体育会系出身者が重宝される理由の一つでもありますね。
そして、もう一つは、コミュニケーションに結果や目的を設定しないということ。
プライベートなコミュニケーションでは何気ない会話で問題ありませんが、ビジネス上では必ずコミュニケーションの結果、どうするのかということを考える必要があります。
商談であれば契約を目的としたコミュニケーションになりますし、テレアポであればアポイントを取ることが目的のコミュニケーションとなります。
社内でも、報告、連絡、相談、すべてにおいて、コミュニケーションの目的が求められます。
これが案外難しいものなのです。
先日、社内で営業力アップの訓練として、新聞の要約をお客様に話すというロールプレイングを行いました。
ここでも、目的の設定というのが大きなテーマになります。
新聞を要約して話すということ自体は国語の勉強です。
これをビジネス上のコミュニケーションとして確立するには、新聞の要約をベースにどんなテーマで話すか。そしてその話をした結果、相手に何を感じてもらうか。
この目的を決めることがとても重要なのですね。
就職や転職活動を行う上で、自分のコミュニケーション能力に不安を感じる人は、この2点を意識してみるとよいのではないでしょうか。