システム会社の採用活動が少し動き出しました
景気の悪化の影響を受けて、中小のシステム会社の採用活動が軒並みストップしていましたが、ここにきて少しずつ動き始めました。
といっても、景気の影響を乗り切ったというわけではないようです。
今後のために、優秀な人材確保のための網を張り始めたという段階です。
地域の中小規模のシステム会社は、エンジニアがクライアント企業に常駐して、そこでシステム開発をする派遣型の仕事が非常に多いのが特徴です。
このシステム開発は一人で受けるわけではなく、当然チームで行うわけですが、自社で開発チーム全部を派遣することもあれば、他社のプロジェクトマネージャーのいるチームにメンバーとして加わることもあります。
システム会社にとっては、クライアント企業の求めるスキルに見合った人をいかに派遣できるかがクライアントとの関係構築につながるのです。
景気の悪化に伴い、派遣先のシステム開発の規模が小さくなり、エンジニアを引き上げざるを得なくなっているのが昨年末からの傾向です。
すぐに次に派遣する先があればよいですが、スキル面が合わないと、派遣先を開拓するまで会社で待機なんてことも。
当社のお客様でも、エンジニア全員が稼働している会社は少なく、実は今もこの状況はあまり変わっていません。
それでも、スキルの高いエンジニアがいれば新しいクライアントを開拓できます。
どこかの分野にものすごく強い人がいたなら、今までと違った業種のクライアントを獲得できるかもしれませんし、プロジェクトリーダーができる人材であれば、今のクライアント先から新たな受注をとれるかも知れないというわけです。
だから、システム会社は、待機要員がいたとしても、新たな採用活動を行うのです。
言ってみれば、エンジニアそのものが商品になるのですね。
ですから、中小のシステム会社が採用活動を始めたからといって、まだ、それらの会社が好転してきたとは言えません。
しかし、「優秀な人材がいれば、新たなクライアントを獲得できる」と感じ始めているようなので、その先の大手企業などの状況が少しずつ好転してきていると期待してよいのかもしれませんね。
まだまだ先は見えませんが、地元の中小企業が景気の悪化に耐えて、少しずつ前に進もうとしているパワーを感じます。
昨日の「手に職」ではありませんが、エンジニアは特に、高いスキルを身につけることで、どこからも重宝がられる人材になります。
必要とされる会社でスキルを発揮して自分なりのスタイルで働く。
そんなイメージがしやすい職種かもしれませんね。
しかし、35才くらいまでにマネジメント能力を身につけないと、将来を描くのが難しいのも事実です。
開発環境の変化や技術革新のスピードについていけませんからね。
そうそう楽な職業はありませんね。