仕事の意味を知る
昨日訪問した商社では、社長が自分たちの仕事の意味をもう一度理解し、仕事へのやりがいを持てるような意識付けにチャレンジしていました。
「仕事のやりがい」というととても広くなってしまいますが、自分の仕事がどんな意味や必要性を持っているかについて、どのように捉えるかというのは、とても重要になってきます。
こんな童話があります。
旅人が道を歩いていると、レンガを積んでいる人がいます。
「もしもし、あなたはそこで何をしているの?」と旅人が尋ねました。
最初の男は
「見ればわかるだろ、俺はレンガを積んでいるんだよ」
とぶっきらぼうに答えました。
しばらく進んでいくと、先ほどと同じようにレンガを積んでいる男がいます。
同じ質問を男にぶつけると、
「見ればわかるだろ、俺はレンガを積んで壁を作っているんだよ」
と無表情で答えました。
また、しばらく進んでいくと、同じくレンガを積んでいる男がいます。
同じ質問を男にぶつけると。
「見ればわかるだろ、俺はレンガを積んで大聖堂を作っているんだよ。それを大きくなった子供達に見せるのを楽しみにレンガを積んでいるんだよ。」
と嬉しそうに弾んだ声で答えました。
自分の仕事の意味をどのように捉えるかがとても重要だということがわかる話ですよね。
時代が変化し、経営環境や人の価値観も大きく変わっています。
だからこそ、自分の仕事の意味をしっかりと理解することが大事なのではないでしょうか。
価値観の変化と言えば、先日、ガイアの夜明けでホンダのCR-Zの開発の話があったのですが、若者の価値観の変化を目の当たりにして、驚きました。
最近の若者世代は、車への興味が薄いというのは知っていましたが、僕は、お金をかける優先順位が低くなった程度に感じていました。
しかし、マーケティングの担当者が大学で講義を行った後、学生と会話していたのですが、ある女子学生が、「スポーツカーに乗ってデートするのは、昔風のかっこいい」というような発言をしたのです。
スポーツカーでデートすること自体がもうかっこよくなくなってしまったのですね。
これには、正直驚きました。
「ドライブして夜景でも見に行こう」という誘いがすでに時代遅れなのです。
この話を聞いていて、なぜか、「ナウい」という言葉がいつの間にか死語になり、恥ずかしくて言えなくなった時代のことを想像してしまいました。
時代遅れ、流行遅れの寂しさと恐ろしさですね。
やばい。これでは、女子大生にモテナイ(笑)
で、さっきの話に戻ると、
ホンダの開発者が、「憧れのスポーツカーを作る」ということを仕事の意味として捉えていたとしたら、この車は生まれなかったのだと思います。
お客様の価値観の変化に合わせて、仕事の意味や必要性も変化する。
そして、その仕事の意味がやりがいや希望、意欲につながる。
そんなことが、頭の中でリンクしました。