採用における自社HPの重要性
先日ある不動産会社を訪問しました。
同社では昨年は10名の新卒を採用しましたが、リーマンの影響もあり今年(4月入社)は3名の採用、来年も3名の採用を予定と採用人数を減らしています。
今年は、採用人数が少なく、広告費も大幅に削減したいということで、募集にあたっては当社も含めて求人媒体の利用をしていません。
大学への求人票の提出のみです。
それでも、すでに40名ほどの学生が会社見学に訪れているそうです。
求人数が減っている中、学生も必死になって求人を探しています。
大学に求人票を出すだけでも、PR効果は大きいですね。
とはいえ、勘違いしてはいけないのは、40名も会社見学に来るのは、同社が新卒採用に関して地道な取り組みを続けてきたプロセスがあってこそだということです。
求人票を出したからと言って全く反響のない会社も数多くあります。
同社では、数年前から採用専用のHPを作成しています。
仕事の内容や先輩の声、一日の流れ、写真集、ブログなどコンテンツも充実しています。
求人票から会社を調べた学生は、まずHPを見ます。
そのHPを見て、会社の魅力を判断するわけです。
同社はこのステップで学生をがっちりつかんでいるんですね。
この採用広報の重要性を認識していない中小企業は山ほどいます。
おそらくかなり多くの学生がHPを見て、応募するのをやめていることだと思います。
また、内容に加えて、学生が次の行動をしやすいような仕掛けも大事です。
会社見学へのエントリーフォームをHPにつけた途端に多くの応募者があったといいます。
HPを見て興味を持っても、直接問合せの出来る学生と言うのは非常に少ない。
エントリーフォームをつけてあげるだけで、途端に次の行動に移るわけです。
商用サイトと全く同じです。
人事部長の話で印象深かったのは、
「HPというのはボディブローのようなもの。直接的な効果と言うのはなかなか感じられないが、長期的、間接的な効果というのは絶大で、絶対に注力を怠ってはいけない」
ということでした。
また、自社HPの情報を頼りにしっかりと調べた学生が問合せしてくるので、想像以上に優秀な学生が多いことに驚いているとのことでした。
少人数の採用であれば、求人媒体を利用せずに募集活動をするのも工夫次第では面白いかもしれません。
改めてHPの重要さを感じた面談でした。
取引先とはアナログだけで商売ができるとしても、採用にはネットが欠かせません。
採用に力を入れたい会社は、HPの充実にも力を入れないといけませんね。
そのサポートにも力を入れる必要性がありそうです。