新入社員の気合い
先週、千葉キャリ主催の新入社員研修を行いました。
複数社から約20名の新入社員が参加し、2日間で、新社会人としての意識醸成のほか、ビジネスマナーや基本的なビジネススキルを習得します。
3チームに分かれて、ディスカッションを中心とした実践的なトレーニングを行ったのですが、自分の殻を破るためにとても積極的な姿勢を示す女性の営業担当者がいました。
チームリーダーを決めるにあたって、各チームとも他薦だったのですが、その女性だけは立候補。
実は彼女は、1月に開催した内定者研修にも参加していました。
その時は、とても自らリーダーに立候補するような雰囲気ではなかったので正直驚きました。
立候補した理由は、「今までリーダーという役割を経験したことがないので、この機会にチャレンジしたい」という内容でした。
彼女は3月末から1週間ほど、入社前研修としてアルバイトを行ったそうです。
その中で、何か自分の足りない部分にでも気づいたのでしょうか。
「研修で何かをつかんでやる!」という意欲の高さに驚くと同時にうれしく思いました。
2日間に渡り、多くのディスカッションを行う中で、たくさん壁にぶつかっていました。
「なかなか意見を発しないチームのメンバーにどうやって発言を促したらいいのだろうか?」
「全くまとまらない意見の中、チームとしての発表の落とし所はどうしたらいいか?」
などなど。
休憩時間に、こっそり講師に相談に来るなど、必死で闘っていました。
なかでも悩んでいたのは、チームの1人がほとんど議論に参加しないこと。
どうやって議論に参加させればいいかが分からなかったようです。
講師からは、「他のメンバーに相談して協力者を作ってみたら?」というアドバイスが。
アドバイス通り、次のディスカッションでは、仲間を作れたようです。
席替えをし、発言しないメンバーを中心に座らせ、何人かで積極的に関わります。
その結果、彼も発言するようになり、チームのディスカッションはかなり活発化していました。
彼女もリーダーとしての役割に手ごたえを感じていたようです。
とはいえ、チームリーダーとは、そんなに簡単なものではありません。
それまでほとんど発言しなかったそのメンバーは実は人一倍自己主張が強かったのです。
おそらく、自分を抑えるために発言しなかったのでしょう。
発言をし始めると他のメンバーの意見を抑え込んでしまいます。
今度はチームのディスカッションが全くまとまらなくなってしまいました。
彼女には別の悩みが生じたわけですが、必死でチームをまとめようと頑張っていました。
研修の最後に各チームのチームワークの評価をしたところ、彼女のチームは残念ながら3位となりましたが、立派にチームリーダーを果たしていました。
そんな彼女の研修後のコメント。
「考え方や性格の違うメンバーをまとめるのは大変だったけど、やった価値がありました。自分に自信がついたし、足りないところもよくわかった。これからも、チーム(組織)の中で、「その他大勢」になるのではなく、自分が主体となれるように積極的に関わることを意識したい。」
2日間で彼女は本当に成長しました。
意欲を持って仕事に取り組むことは本当に大事ですね。
彼女とはこれからも研修を通じた長いお付き合いとなるのですが、今後が楽しみです。
チーム=組織=会社です。
チームの中で自分の役割を見つけ、その役割を全うする。
それが会社の中で自分の存在価値を発揮していくためには大事なのです。
研修の中で、自らチャレンジした経験はきっと職場でも活きるでしょう。
彼女のチームリーダーとしての奮闘を我が国のトップにも見せてやりたいと思う今日この頃です。
引きこもったらあかんでしょ(笑)