江副浩正
先日、「江副浩正」を読みました。
人材業界の最大手であるリクルートの創業者、江副浩正さんについての本ですが、
とても刺激的で面白かったです。
「リクルートのDNA」など、江副さんの著書は何冊か読んでいましたが、今回の本は
元社員の方が著者ということもあり、違った視点で書かれていました。
江副さんの起業家としてのすごさを感じるとともに、
起業時の思いに感情移入してワクワクしたり、
今の自分の不甲斐なさも感じて少し凹んだり、
いろいろな感情を楽しみました。
本の中で、リクルートの経営理念やモットーなどがちょいちょい紹介されるのですが、
これらの文章がとても良い文章で心に響きます。
誰もしていないことをする主義。
リクルートは、これまでに社会になかったサービスを提供して時代の要請に応え、同時に高収益を上げていく。既存の分野に進出する時は、別の手法での事業展開に限定し、他社のあとを単純に追う事業展開はしない。
『誰もしていないことをする主義』だから、リクルートは隙間 産業と言われる。だが、それを継続していって社会に受け入れられれば、やがて産業として市民権を得る。
求人情報の収集が難しい時代における就職情報誌の果たした役割は本当に大きいですね。
千葉キャリのサービスはすでに世の中にあるサービスをよりセグメントし、価値を作ったもの。
リクルートのサービスがあってこそ成り立ったビジネスだけにちょっと複雑でもありますが、企業とユーザー(求職者)双方の役に立っているという価値を感じているので、引き続き頑張らないとですね。
誰もしていないことをする主義。
リクルートは、これまでに社会になかったサービスを提供して時代の要請に応え、同時に高収益を上げていく。既存の分野に進出する時は、別の手法での事業展開に限定し、他社のあとを単純に追う事業展開はしない。
『誰もしていないことをする主義』だから、リクルートは隙間 産業と言われる。だが、それを継続していって社会に受け入れられれば、やがて産業として市民権を得る。
お客様に教えを乞うというのは、私もやってきたことで、社内でも伝えてきたつもり。
でも、こんなに明快に心に刺さるような文章化はできていません。
事業への向き合い方、仕事への向き合い方など、経営者として感じているものを明文化し、
社内に伝えていくということが大事だなあと改めて感じました。
元リクルートの人とは何人もお付き合いがありますが、リクルート自体と特に接点があった
わけでもなく、好きも嫌いもないのだけど、これらの文章には、経営者として心が震えますね。
その他、刺激を受けた点はいくつもあるのですが、2つほど
最近の身近なテーマとかぶって印象に残った気づきをご紹介します。
1つはトップの採用に対する情熱がいかに大事かということ。
事あるごとに人を口説くくらいの姿勢は見習わないといけませんね。
そして、口説き落とすためには、人を惚れさせる魅力を備えることが必要。
私も前職(ベンチャー・リンク)に転職した際は、小林会長の本を読んで感銘を受け、
この会社に入りたいと強く願って転職しました。
当時、某保険会社の高知支店に勤務してましたが、風邪で休みますと嘘をついて、
飛行機に乗って面接にいったのが懐かしい。
小林会長にも人を引きつける魅力がありました。
採用難の時代、自分自身が新たな社員を引っ張ってくるくらいの意気込みで動かないといけないなあと感じました。
もう1つは、企業と読者のどっちを重視するかと言われたら読者を優先するという姿勢が大事
だということ。
最近、求職者から応募した会社や勤務している会社に関するお問合せをいただくことが増えています。
中には企業側に問題があるなあと感じることもあります。
千葉キャリの掲載企業には社員や求職者に誠実な対応をしてもらうように、
徹底してサポートしないといけません。
たしかに僕らの作る広告は、その会社の働く理想像かもしれない。だけど広告を出した以上、その理想に近づこうと各社がしたら、社会はもっとよくなると思うんだ。情報を提供することはだれでもできる。でも、企業を育てることは、だれにでもできるわけじゃない。学生と企業の間にたつ以上。そこまでしたいと思い、今日までやってきた。
という江副さんの言葉がものすごく響きました。
まったくもって賛同です。
求人業界には、全国求人情報協会という求人メディアの自主規制を目的とした組織があり、
千葉キャリも加盟しています。
リクルートがこの組織の中でも中心的に活動をし続けている意味がよくわかりますね。
この本はぜひ当社の社員には読んでもらいたいなあ。