研修受け放題
数年前から、中小企業向けの研修として、月額固定で研修受け放題のサービスを行う会社が増えています。
必要だと思う研修に何人参加させても同じ金額なので、企業側も利用しやすいようです。
トーマツのイノベーションクラブやジェイックのセミホーダイなど。
今日の日経に、そのトーマツが中小企業向けにオンライン研修をスタートするとの記事が載っていました。
テレビ会議システムを使い、職種や階層別に120種類の研修を配信するそうです。
↑のイノベーションクラブのサービスを充実させた内容で、「イノベーションクラブチャンネル」。システム1台当たり、月3万6750円の定額制で、すべての講座を人数制限なしで何度でも視聴できるとのことです。
せっかくの研修サービスがあっても、千葉の企業は都内に社員を通わせるのが大変です。
なので、オンラインで研修が受けられるサービスは利用価値がありそうですね。
面白そうだと思ったので、ちょっと紹介してみました。
もちろん、千葉県内での研修をお探しであれば、当社にご連絡を!(笑)
と、他社の営業はさておき、中小企業が外部研修を導入する際に大事なのは、研修の内容や講師のスキルはもちろんですが、それに加えて、
「参加する社員に何のために研修を受けるのかを考えさせること」
「研修を受けるモチベーションを作り出すこと」
ではないかと思います。
それがないと、例え研修のタイトルが幹部研修であったとしても、問題意識のない、効果の薄いものになってしまいます。
参加者に目的意識や問題意識があれば、講師の話やそこに参加する他のメンバーとのコミュニケーションの中から多くの気づきを得られるものです。
研修を提案する当社としては、研修に参加するプロセスを大事にしたいですね。
社員研修に前向きな経営者は多くいますが、みなさん研修への参加のさせ方には試行錯誤しているようです。
トップダウンで研修参加を義務付ける会社もあれば、研修案内を社員に渡し、参加するかどうかを本人に決めさせる会社もあります。
また、セミナー受け放題のサービスを導入した上で、1人1講座1000円の自腹を切らせる会社もあります。
最後の会社の社長はよく言っています。
「俺だったら、会社の金で勉強に行けるのなら、喜んでいくけどそんな雰囲気がない。とりあえず自主性を見るということで、1000円だけ出させているけど、どうなんだろうね?」と。
社員の自主性を重んじると言うのは聞こえはいいですが、とても難しいもの。
経営者、上司として足りないと感じているものを補ってほしいのであれば、時にはそれを伝えてレベルアップを要求することも必要です。
会社の風土や上司・部下のコミュニケーションによって状況が違うので、どれが正解と言うわけではないですが、研修に参加した理由と目的についてコンセンサスを得られているとよいですね。
経営環境の厳しい中、なぜ今、敢えてお金を使って社員研修を行うのか。
なぜ数多くの研修の中から、この研修を選んだのか。
研修を受けることで何を学んで来てほしいのか。
将来、どんな役割を演じることを期待しているのか。
など、上司や経営者と話しあうことができれば、研修効果も高まります。
そんなコミュニケーションの強化ができるのも外部研修を行うメリットでもあります。
先日、ある会社の社長に、「研修参加者に向けてメッセージを書いてください」と依頼したら、A4で4枚ものメッセージが届いたことがあります。
入社当時のその社員の印象から、今の現状、将来の期待まで。
結婚式のスピーチ用か(笑)と思うほどでしたが、社長の熱い思いが伝わりました。
研修の最後に、そのメッセージを本人に渡したら、目頭を熱くしていました。
そして、「研修への取り組み姿勢が甘かった」と反省も。
メッセージを研修前に渡すか研修後に渡すかで迷ったのですが、研修後に実践してもらうことを意図して、敢えて意地悪をしてみました(笑)
上司の期待と自分の至らなさのギャップに心を串刺しにされたような痛みを感じていました。
果たして効果が出たかどうかは、今後の彼の成長ぶりに現れると思います。