組織風土改革研修
先日、1泊2日である会社の組織風土改革に向けたキーマンズ研修を行いました。
ビルメンテナンス事業を手がけている同社では、この1年で大きく業績が伸びました。
その一方で、社員一人一人の業務負担が増え、社内のマネジメントは混乱し、一体感やチームワークの薄い組織へ変わりつつあったのです。
昨年末に社長と話をしていた時に、様々な課題を聞くことができました。
同社が現在抱えている問題は、
・最近離職率が高まっている
・社員が責任を負うことを避けがち
・職場に不平不満が漂っている感がある
・緊張感が気迫
・担当顧客への不満を口にする
・報告を怠ることが多い
・仕事の進め方がルーズ
・髪型、服装の乱れがある
などなど。
結構重たい問題が多いですが、同じような問題に直面している企業は多いのではないでしょうか。
同社のように業績が急激に伸びることで組織が疲弊することもあれば、最近では、採用が滞ることで組織が疲弊しているというケースも多く見受けられます。
いわゆる組織のマンネリ化ですね。
組織と言うのはほっておくとマンネリ化し、どんどん悪くなっていく傾向があるようです。
いずれにしても、社内に一体感のなさが感じられるようになると一気に組織風土が悪くなっていきますね。
そんな組織風土を改善していくためにまず初めに着手するポイントは2つ。
1つは、
「組織風土を変えよう!」とトップが意思決定すること
そしてもう1つは
改革マインドを持つ人の意欲を引き出して、改革の流れを創り出すこと
です。
そんなことから、組織風土改革の第一歩目としてキーマンズ研修を行うことになったのです。
今回は、キーマンとして選ばれた7人の侍ならぬ、7名が研修に参加しました。
研修の目的は、キーマンそれぞれに「自社の組織風土を変えるのは自分だ!」という当事者意識を持ってもらうこと。
そして、経営陣には、「7人が本当にキーマンたるかを見極める」という裏ゴールもありました。
研修では、会社の抱える課題について徹底的に洗い出すと同時に、「その課題の原因は何なのか」そして「自分自身にはどんな課題があるのか」を徹底的にディスカッションしました。
その上で、「課題を解決してどのような会社にしたいのか」「そのために自分自身は何ができるのか」についても深く考えることとなりました。
組織風土が停滞したり、社員の意識低下が生じている時というのは、得てしてコミュニケーションが不足しているもの。
同社でも、このディスカッションにより、社員のコミュニケーション不足が浮き彫りになりました。
1泊2日の研修で、初日の夜は懇親会ということもあり、参加した7人のキーマンは、徐々に本音で話すようになり、お互いの距離感が一気に縮まったようです。
また、ディスカッションを行う中で、思ってはいなかった人材の発掘までできました。
明確な役割を与えたり、テーマを与えて考えさせることで、モチベーションが上がり、周りにプラスの影響を与える人材は育つものです。
組織におけるマネージャーの役割がいかに大きいのかを実感しました。
研修の最後に、社長が今回の研修を開催した理由と共に、7人それぞれになぜキーマンとして選ばれたかを考えてほしいという話をしました。
キーマンの人選にはとても迷ったそうです。
考えに考え抜いて選ばれたメンバーたちです。「どんな役割が求められていて、どんな期待を負っているのか」を感じて、ぜひ会社を変革するキーマンになってほしいものです。
研修後のアンケートでは、
「ディスカッションを通じて会社の課題を再認識できた」
「仕事は一人ではできないことを実感した。チームワークを大切にしたい」
「刺激を受け、全員が同じベクトルを向くことができた」
といった感想が多く、研修の成果を物語っていました。
同社ではこれから3か月に渡って、組織風土改革の土台を作っていくことになります。
一体感と活気のある素晴らしい組織になるようお手伝いしていきたいと思います。
組織風土の改革には第三者を有効に使うことも重要です。
社長が必死になって改善をしようとすればするほど、空まわりするなんてこともあります。
外部研修やコンサルティングの重要性を感じた2日間でもありました。