職場に物足りなさを感じる時
先日、ある企業の人事担当者と飲みに行きました。
創業時からのお付き合いで、もう5,6年になります。
この方は、数年前から農業系のビジネスで起業したいということで、休みの日や空いた時間を使って準備をしていました。
アグリビジネスで起業して利益を出していくのはとても大変なことです。
なので、ある程度の目途が立つまでは仕事を続けながらという雰囲気だったのですが、今回話をしてみると、もっと力を注ぎたいということで、1年以内に会社を辞める決心をしたそうです。
なぜ、辞めることを決意したのか聞いてみたのですが、もちろん起業に全力を注ぎたいということはあるのですが、それに加えて、今の職場に物足りなさを感じているとのことでした。
この会社は、創業から15年ほどの会社なのですが、急激に成長したベンチャー企業としてこれまで注目を浴びてきました。
入社8年目のこの方は、社歴の長さで言うとすでにトップ10に入るそうです。
総務・人事系の実務トップとして、成長期を現場で支えてきた一人です。
これまでも今も変わらず、言いたいことを言いながら自由にやってきたそうですが、意見のぶつかり合いと言うのがものすごく減ったと話していました。
役職や年齢に関わらず、意見を出し合えるのが、同社の魅力だったのに、最近では、自分にぶつかってくる人がいないと。
いつの間にか重鎮的な存在となり、みんなが遠慮をするようになったようです。
それがつまらなく、会社に物足りなさを感じるようになったそうです。
性格から考えても腰掛け的な仕事の仕方は絶対にしません。
自分の仕事にも起業準備にも全力投球でした。
そんな方だからこそ、張りがなくなってきた職場環境を考えると、急激に興味を失ってしまったのかもしれません。
それにしても、会社に魅力を感じなくなる理由って本当に一杯ありますね。
この方の話を聞いていて、やはり、上司は部下との個人面談を定期的にしっかりやらないといけないなあと感じました。
プライベートやライフプランまで含めて話をする機会をもつことが本当に大事なんだなあと。
経営陣はこの方の今の思いにこれっぽっちも気づいていないだろうと考えると少し寂しく思います。
社員の夢の実現のための支援はしてあげたいですよね。
うちは創業からやっと8年ですから、今後会社を続けていく中で同じような事例が出てくるかもしれません。
忘れないように胸に刻んでおきたいと思います。
おそらく、強く慰留されることになると思うので、起業までにはいくつもの山があるでしょうがぜひ、頑張ってほしいです。
こういう前向きにチャレンジしている方と飲むのは本当に面白い。
こちらもパワーをもらいます。
負けずにもっと情熱的に行動したいですね!