部下や後輩を思う心
2日間にわたる指導力強化研修(OJT研修)が終わり、ようやく一息つきました。
怒涛のような1週間でした。
OJT研修には、各企業の課長や係長、リーダーといった中堅社員が参加。
みなさん学ぶ意欲が強く、とても内容の濃い研修となりました。
この研修の目的は、部下や後輩、特に新卒に対してどのように指導すればいいのかを学ぶこと。
参加した企業は、今春初めて新入社員を受け入れるので、教育研修の仕方についてこれから確立していかなければなりません。
指導というとおおごとに聞こえますが、部下指導の本質は、対話。
つまりコミュニケーションです。
今回の研修では、そんな上司と部下、先輩と後輩の対話について、方法やポイントを学びました。
実務に役立てるために、ディスカッションとロールプレイングが中心だったので、参加者の皆さんも非常に勉強になったのではないでしょうか。
部下との対話の一番の基本は、相手を知ること。
興味を持って聞いてあげることです。
例えば、上司と部下のコミュニケーションが取れている会社であれば、
この研修の後、会社に帰った時に、
まず、上司や後輩から
「○○さん、今日の研修はどうでしたか?」
という言葉が飛ぶはずです。
でも、コミュニケーションが取れていない職場だと、
「お疲れさまでした。留守中に、○○さんから連絡があり…」
と、研修の内容に余り興味を持ってもらえない。
これだけで、コミュニケーションがよく取れている職場かどうかがわかるのです。
参加者の皆さんも、これには、苦笑していました。
たぶん、会社に帰っても自分の上司は何も聞いてこないだろうなと思ったのでしょう(笑)
そんな研修だったのですが、参加している方からは、部下や後輩に対する強い思いを感じました。
自分のコミュニケーション能力、対話力を上げることで、彼らの成長に貢献できるはずだ。逆にいえば、自分がレベルアップしなければ、彼らの可能性をつぶしてしまうかもしれない。
特に新入社員にとっては、社会人となって初めての上司や先輩の存在はとても大きなものです。
やさしくもあり厳しくもある上司や先輩。
仕事の基本はしっかりと教える一方で、悩みや問題点はしっかりと聞いてあげないといけない。
そんな上司、先輩になるために、皆さん必死でした。
その後ろ姿を見ていて、とてもうれしかったです。
上司や先輩が、部下や後輩の役に立つために、こんなに頑張ってくれていることを知ったら、自分も頑張れるんじゃないでしょうか。
理論やスキルを勉強したから社内の人間関係がうまくいくわけではありません。
まずは、相手に興味を持つこと。ここからすべてが始まります。
まだ見ぬ新入社員に興味を抱き、どうやって接してあげるべきかと試行錯誤する先輩たちに私も勇気をもらいました。