2人に1人
昨日、千葉県内のある大学のキャリアセンターを訪問してきました。
この時期はいつもは、3年生の就職活動の話がメインになるはずが、今年は4年生の話がメインに。
千葉労働局の発表によると昨年12月1日現在の千葉県の大学の今春卒業予定の学生の就職内定率は何と46.9%です。
データの根拠は、各大学が労働局に報告したものをまとめたものだそうです。
厚労省が発表した12月1日での大学生の内定率は、73.1%ですが、これとは調査の仕方が異なります。
厚労省の調査は、全国の大学、短期大学、高等専門学校、専修学校の中から、設置者・地域の別等を考慮して抽出した112校に対して行われたものです。
(調査校の内訳は、国立大学21校、公立大学3校、私立大学38校、短期大学20校、高等専門学校10校、専修学校20校)で、調査対象人員は、6250人(大学、短期大学、高等専門学校併せて5690人、専修学校560人)。
各大学などにおいて、所定の調査対象学生を抽出した後、電話・面接などの方法により、性別、就職希望の有無、内定状況などにつき調査をしているそうです。
ということで、73.1%という数字は極めてゆるい可能性があり、46.9%という数字が現実味を帯びている感じがします。
となると、千葉県内の大学生の2人に1人は就職できないことになります。
とんでもないことですね。
キャリアセンターの先生が熱っぽく話していたのは以下のような内容。
ものすごく納得感がありました。
経済環境が悪いとは言うものの、キャリアセンターに来て、しっかりと相談を受ける学生の大半は現時点でほぼ就職できている。
残っている学生も、この時期にもかかわらず、がんばって、1名また1名と内定を勝ち取っている。
自分たちもプロなので、本気で相談に来る学生は何としてでも就職させる。そこまで徹底的にサポートする。
問題なのは、キャリアセンターに来ない学生たち。
そこをなんとかしないと、この数字は改善されないし、その背景を理解せずに、景気の問題だけにしてしまうのは危険だ。
確かにその通りだと思います。
学生の就職環境はとても厳しいことは事実です。
でも、ここで語れるのは、「大学を出れば誰でも就職できるだけではない」ということだけです。
大学で何を考え、どんな活動をするのか。
学生の自覚、そして、親や教師など、学生に携わる人の意識改革が欠かせない気がしました。
内定率だけで、日本の現状を語るには、背景が複雑ですね。