生きるように働く
先日行った「しごとバー」が面白かったので、運営元であるシゴトヒトの社長「ナカムラケンタ」氏が書いた本を読んでみました。
「生きるように働く」
シゴトヒトは「日本仕事百貨」という求人サイトを運営しています。
この本にはサイトを立ち上げた背景やサイトづくりへの思いなどが綴られているのですが、求人サイト立ち上げへのアプローチの仕方が私と逆でとても面白かったです。
「千葉キャリ」も「日本仕事百貨」も人材業界に縁のなかった人間が立ち上げたのは同じです。
私は中小企業の成長を支援するために採用活動をサポートするというアプローチをしたのに対して、
ナカムラ氏は生き生きと働いている場所を作る、場所と人とを結びつけるというアプローチをしました。
もちろん、弊社も求職者の目線でのサイトづくりは大切にしていますが、はたらく「人」目線での考え方は先方の方がずっと深く、「日本仕事百貨」から学ぶことは多いですね。
スタートラインが違うので求人サイト以外の事業の広がり方も全く違うわけです。
求人サイトづくりの中ではいくか共通点もありました。例えば、「いいことばかりを書かない」ということ。求人広告なのでどうしても良い面のアピールが多くなりますが、逆に、仕事の厳しさや社内体制の未整備な部分など、良くない点や改善が必要な部分にも触れておく必要がありますね。とても共感できました。
ナカムラ氏の文章は、なんというかとても芸術的なセンスに溢れている感じがします。本を読んでいても心地よいというか。サイト内の求人紹介の記事にもそれを感じます。制作の考え方やスタイルが引継がれているのでしょう。
そんな良質な記事や文章は、質の高い取材や深い考察から生まれているのだと思います。取材のスタンスとして、「話し手」「読み手」「書き手」の三者のことをよく考えて、その三者を行き来するように取材をするとありました。ニュアンスはとてもよくわかります。千葉キャリの制作スタッフにも参考になる部分が多いですね。
また、この本の中では、「生きるように働いている人々」という視点で、これまでに取材した人のエピソードが紹介されていましたが、千葉キャリでも求人企業のエピソードを熱く語れる機会を増やしたいと感じました。「人」という視点だとやはり、中小企業は社長の話を聞かなきゃなあ。
求人サイトとしては現場で働く人の話を聞くことがとても重要ですが、企業を紹介する側としても入社する側としても社長を知ることもとても大事。昨年オウンドメディアとして立ち上げた社長インタビューサイト「千葉の頑張る社長さん」をもっともっと活用していきたいと思います。