桃太郎は優秀なマネージャー?
先日、NEWSPICKSで「桃太郎に学ぶ、今日から使えるプロジェクトマネジメントの秘訣」という記事がありました。
童話にたとえて、分かりやすくプロジェクトマネジメントの手法を解説するということで、桃太郎がどうして優秀なマネージャーだったのかを分析しています。
大きなポイントは3つだそうです。
1つは、目標と報酬を設定して、チームのモチベーションを高めたこと。
「きびだんご」という、非常に分かりやすい報酬を与えることで、彼らからモチベーションを引き出した。
2つ目は、密なコミュニケーションを取り、チームをまとめる力。
一方的に指示するのではなく、積極的に相手の考えを聞き、メンバーと対峙した。
3つ目は、現代風にいうとダイバーシティマネジメント。
適切に役割を与え、責任者や権限をハッキリさせたことで、メンバーは鬼退治を自分ゴト化することができた。
とのこと。
もっともらしいけど、正直、参考になりませんね(笑)
結果を後から振り返って成功要因を分析する(こじつける)ことは簡単ですが、その成功要因通りにやればうまくいくというものではありません。
例えば、一方的に指示するのではなく、積極的に相手の考えを聞き、メンバーと対峙したからうまくいくこともありますが、トップダウンで一方的に指示することでうまくいくこともあります。
マネジメントやリーダーシップとはその場その場で高いアンテナを張りながら、試行錯誤していくことで培うものだと思います。もちろん、マネジメントが成功した要因を事例として数多く知っておくことは重要ですが。
最近、社員のレビューをしていると、すぐに答えやhowtoを求めるケースが増えているように感じます。○○の秘訣なんてそうそうあるものではありませんから、課題にぶつかっている社員には簡単に正解を見つけようとするのではなく、自分の頭で考え、チャレンジし、失敗し、改善し、と試行錯誤をどんどんする覚悟をしてほしいですね。
ちなみに、私がこの記事を読んだのは、コメント欄が面白かったから。
それなりに厳しいコメントが多くありましたが、
鬼という恐ろしい生き物に挑むのに「きびだんご」一つで部下を戦わせるという桃太郎はブラック企業の社長に置き換えられる
というコメントにはごもっともと笑ってしまいました。
マネジメント手法なんて人によって受け取り方は様々。
きびだんごで人を動かしたことを非常に分かりやすい報酬でうまくマネジメントしたと評価する人もいるし、価値に見合わない安い報酬でこき使ったと評価する人もいます。
正解なんてありませんね。
くれぐれも○○の秘訣といったキャッチコピーに飛びつかないことが大事ですね。