職場スカウト採用
リクルートホールディングスが主催する「2019年トレンド予測」発表会で中途採用領域のトレンドを表すキーワードとして、「職場スカウト採用」が選ばれたそうです。
聞き慣れないなあと思ったら、バズったキーワードではなく、トレンドを予測したキーワードなんですね。
「職場スカウト採用」とは何かと言うと、人事主導で採用活動をするのではなく、配属先の上司や同僚が採用活動を主導し、働く環境や雰囲気、コミュニケーションスタイルなどを共有することで、入社前に相性や居心地まで含めてすり合わせをしていくというものだそうです。
詳細はこちらのスライド。
要は入社前にもっとリアルを体験してもらい、ミスマッチを減らそうということですね。
採用する部署の上司や同僚が採用活動に絡むというのはとても重要なことです。
求職者に転職失敗談を聞くと、社長の魅力に惹かれて入社したけど、実際は社長と絡むことはなく、部署の上司との相性が最悪だった…なんて話はよくあります。新卒の場合は、人事部の人はいい人だったのに…というパターンですね。
リアルを体験してもらうには、選考プロセスの中で配属先の上司や同僚が出てくることはもちろんですが、事例にもあるように、職場体験をさせるのは有効です。
弊社では模擬体験止まりですが、営業職であれば営業同行させてあげられるとよいですね。お客様でも実施している会社がありますが、普段、営業している姿を見せることができれば、仕事の中身をより詳しく理解できますし、先輩との会話を通じて仕事のスタイルや会社に対する思いなどをつかむこともできます。そこには、求人広告だけでは伝えきれない「リアル」が生まれます。
とはいえ、求職者、特に在職中の方にとっては大きな負担となります。
選考期間が長かったり、選考ステップが多いと、求職者を逃がしてしまうということもあるので、
そこまでしてでもこの会社のことを知りたいと思ってくれる求職者を集める
選考プロセスの中でそこまで志望動機を高める
ための工夫も欠かせません。
キーワードに「スカウト」という言葉が入っているのは、これらのプロセスを通じて求職者を惹きつける必要があるということを示唆しているのかもしれませんね。
スライドの中にもありますが、ミスマッチをなくすためには、
・日々働く環境
・習慣
・コミュニケーションスタイル
・上司の考え
・同僚の素顔
などのリアルを伝えていくことがポイントです。
中途採用においても新卒採用と変わらないくらいの手間暇をかけていく時代ですね。