パートとアルバイトの違いはないのに、使い分けされる理由
MR.Mです。
何となく使い分けされてはいますが、パートとアルバイトは法的には同じ「パートタイム労働者」です。
今川焼きと大判焼きの違いみたいですが、厚生労働省のパートタイム労働者の定義は「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働期間に比べて短い労働者」です。
正社員などフルタイム労働者以外がパートタイム労働者ということです。ただし、「通常の労働者」は事業所ごとに変わりますので注意が必要です。
厚生労働省:パートタイム労働法のあらまし
”今川焼き”の名称の違いは主に地域要因ですが、パートとアルバイトの違いはどのように使い分けられているのでしょうか。
企業の定義によって違う
1つの企業の中で、パート募集とアルバイト募集が別々に行われていることがあります。
そういう求人をよく見てみると、働き方(雇用条件)によってパートとアルバイトを分けているようです。
たとえば、日中の勤務はパートで夕方以降はアルバイトになっていたり、週5日勤務がパートで週4日以下がアルバイトだったりします。
また、時給に差が出ることもあります。
条件面は違いがわかりやすいのですが、社会保険など福利厚生面でも差がある場合もありますので注意が必要です。
パートは主婦。バイトは学生。というイメージ
そもそも、なぜ違いがあるのでしょうか。
前述のように、企業が管理しやすくするためというのも理由の1つです。
もう1つ大きな理由として、パートとアルバイトのイメージによるものがあります。
「パート」で検索すると主婦向けの求人が出ますし、「バイト」で検索すると学生やフリーター向けの求人が出ます。
一般的に、パートと言えば主婦で、バイトは学生というイメージがあるように思います。
アルバイトの語源は、ドイツ語で「労働」を意味する名詞のArbeitを明治時代の学生が使っていた隠語だそうです。
つまり、最初から学生のイメージを持った言葉だったんですね。
対してパートは、短時間労働と訳すことができます。家事や育児でフルタイムに働くことが難しい女性の働き方として広まりました。
そんな言葉のイメージから、現在ではパート=主婦、バイト=学生と使い分けされているようです。
しかし、最近では共働き世帯も増えていますし、定年後の男性がパートやアルバイトをすることも珍しくありません。
何年か先には、また違うイメージで使われているかもしれません。