ネジの工場に行ってきました!
営業担当のBOSSです。
先日、千葉キャリマガジンの取材で、ネジの製造工場に取材に行きました。
「モノづくりの現場」という感じでとても楽しかったです。
そこで取材した若手社員の話を紹介します。
突然ですが、みなさん、ネジの製造工程をご存知ですか?
大きく分けると4つの工程になるそうです。
①針金の様なコイル状の材料を切断する
②切断した材料を圧造(プレス)機で押し広げて頭部を作る
③らせん状のネジ山を作る
④メッキ処理を行う
今回取材したのは、この中の②の工程を行っている、入社3年目の24歳の社員だったのですが、それぞれの工程に職人としての高い技術が必要だということを教えてもらいました。
ネジは図面を元に製作するのですが、②の圧造(プレス)機で押し広げる時に、金型の微妙なセッティング次第で丸い部分に歪みがでたり、傷が入ったり、十字穴(プラス)の位置が正確に中心に来なかったりするんだそうです。
圧造(プレス)自体は機械が自動で行うのですが、この細かいセッティングは全て人の手次第だということなのです。
この十字穴が中心に正確に打たれているか、歪みがないかを確認し、100分の1ミリ単位の調整を行い、正確な圧造ができる状態にセットするのが彼の仕事です。
ネジの頭部の製造が、職人の微妙な技術によって支えられてたというのが驚きです。
しかも、この工場では、メガネのネジに使われるようなミニチュアネジを多く扱っています。厚さ1.4ミリという超小さなネジなんかもあるんですね。
そのネジ頭の中心を眼で確認するなんてことは、ちょっと想像がつかないですね。
そんな繊細な仕事ですから、彼も、入社初期のころは、10万本のネジを不良品にしてしまったこともあるというから驚きです。
でも、そんな失敗があっても、先輩から怒られたことはほとんどないと言っていました。
先輩も同じ失敗をして技術を身につけてきたから成長のプロセスを知っているということなんですね。失敗を繰り返し、自分にしかできない繊細な調整技術を身につけるまで見守る。なんか、モノづくりの現場が人を育てるというのがよくわかりました。
彼自身が語っていたのですが、学生時代は、親と会話することなんかなかったのに、最近は父親と仕事の話をしたり、説教も勉強になるとさえ感じることもあると。そんな自分にびっくりとも話していました(笑)
モノを作り上げる苦労、社会人として働くことの苦労、後輩を黙って支える先輩の苦労、そういったことを肌身で感じ、父親との距離が近くなったんでしょうね。
仕事を通じで自分が成長するというのはとても素晴らしいことです。
実は彼はこの会社に入るまでの就職活動で大変苦労しています。
大学生の時は、ろくに就職活動をせず、就職が決まらなかったそうです。職安や行政機関を利用しても就職ができなかった。
これまでのアルバイトもそんなに長く続いたことはなかったので、頑張って就職するなら長く働きたいという考えから、「モノづくり」という業界を選んで粘り強く活動したそうです。
今の会社も1回目に連絡した時は、人が足りているということで断られたのですが、1か月後に再度電話をしたらちょうど空きがあり、アルバイトの体験入社から始めることができたそうです。
そこから今では3年。工場の最年少として活躍しているわけです。
自分では今の会社に拾われたと言っていましたが、自分の適性を見つめて、あきらめずに行動した結果が出ているわけですね。
自信がなさそうに話すのですが、強い芯を持っていることが感じられました。
大卒の3割が3年以内に辞めてしまうといいますが、苦労した分、3年目の壁なんて感じなかったのしょうね。
話していてなんかうれしかったです。
千葉キャリマガジンの中で、彼の経験やメッセージが就活中の学生にうまく伝わるといいなと思います。