千葉の営業職の求人市場について
千葉の営業職に関する求人市場について労働局のデータや千葉キャリの
営業経験をもとにを分析してみたいと思います。
営業職の職種分類
一般に営業職と言ってもいろいろと種類がありますが、労働局の職種分類によると
「販売の職種」ということになり、「販売の職種」は以下の3つに分かれます。
1.商品販売従事者
小売店主・店長
卸売店主・店長
販売店員
商品訪問・移動販売従事者
再生資源回収・卸売従事者
商品仕入外交員
2.販売類似職業従事者
不動産仲介・売買人
保険代理・仲立人(ブローカー)
有価証券売買・仲立人,金融仲立人
質屋店主・店員
その他の販売類似職業従事者
3.営業職業従事者
食料品営業職業従事者
化学品営業職業従事者
医薬品営業職業従事者
機械器具営業職業従事者(通信機械器具を除く)
通信・システム営業職業従事者
金融・保険営業職業従事者
不動産営業職業従事者
その他の営業職業従事者
求人サイトでは、小売店の販売スタッフは「サービス職」に振り分けられることが多いので、
上記の分類では、一般的に営業職というと3の営業販売従事者がメインとなります。
千葉の営業職の求人倍率
労働局の平成27年6月分のデータで関東近郊の営業職の求人倍率を見てみます。
千葉県の営業職従事者の求人倍率は0.60です。
全国の全職種平均で0.93ですから、全体平均の中では低い方となっています。
関東近郊(1都5県)で比べて見ても、平均値は1.11ですから、平均より低くなります。
東京が突出していて1.57となっていますが、1都5県中で何と最下位。。。
千葉は意外に営業職の求人倍率が低いんですね。
1.東京 1.57
2.茨城 1.14
3.山梨 1.09
4.埼玉 0.78
5.神奈川 0.67
6.千葉 0.60
千葉の営業職の給与水準
労働局のデータによると関東近郊の営業職の給与水準は以下のようになっています。
千葉県では、上限:297,299円、下限:209,873円。
求職者の希望としては272,638円となっています。
上限、下限ともに東京都に比べると5%ほど低くなっているようですね。
やはり、江戸川を境に少し差があるようです。
千葉の営業職の業種分類
続いて、職種ごとの状況はどうだろうと、
千葉キャリに掲載中の営業職の求人の業種分析をしてみました。
7月の業種分類の上位は
「住宅販売」:13%
「リフォーム」:11%
「専門商社」:9%
となっていました。
営業活動をしていても千葉県の営業職の求人は
住宅関連の求人が非常に多いことを感じます。
「住宅販売」「リフォーム」に「不動産」と合わせると、千葉キャリの営業職の求人の約3割は
住宅関連の個人向け営業ということになりますね。
地域柄、注文住宅などの市場が大きいですし、リフォーム分野はまだまだ成長の余地がありそうです。
とはいえ、企業間の競争はかなり進んでおり、他社との差別化や独自性が打ち出せている
会社が成長を続けているように感じます。
千葉県メインの求人募集をよく目にする企業様で住宅関連で規模的に大きいのは
(主観も入っていますが)
【建設】というくくりでは
株式会社新昭和 様
新日本建設株式会社 様
広島建設株式会社 様
【不動産】というくくりでは
国分土地建物株式会社 様
株式会社ダイニチ 様
株式会社レオガーデン 様
などでしょうか。
住宅、リフォーム、不動産関連の企業様はいずれも営業力に自信のある社員を
求めて中途採用を行っている可能性が高いですので、千葉県の市場で営業力を
活かして活躍するために勝ち組企業を狙うのはありだと思います。
また、「住宅販売」、「リフォーム」に続いて「専門商社」という業種が多くなっています。
商社と言うと大手商社をイメージしてしまうかもしれませんが、
いわゆる卸売会社ですね。
住宅資材や日用品、OA機器、医療機器、食品といった専門分野の
商品を扱っていることが多いです。
卸売業、専門商社で 規模が大きく、千葉勤務の求人を目にすることが多いのは
(これまた主観が入っているかもしれませんが)
株式会社あらた 様
株式会社宮田 様
千葉県酒類販売株式会社 様
岩渕薬品株式会社 様
福井電機株式会社 様
といった企業様でしょうか。
総合商社のようにえんぴつからロケットまでということではなく、分野を限定して
規模やシェアをしっかりと獲得している老舗が強いという印象ですね。
ただ、規模の大きい会社は
新卒採用を中心に採用活動を行っていて、意外に中途採用の枠が少ない
ことが多いのが特徴だと思います。
そのほか、業種としての分類で独立させるか迷ったのですが、
「自動車関連」の営業職も多くなっています。
整備工場やディーラー、中古車販売等といった業種になります。
整備工場の中でもフィルムやコーティング関係の会社は中途の求人をよく見かけます。
特に高級車に特化しているような企業は順調のようですね。
製造メーカーや広告、WEBサービス等の営業職の求人は意外に少なく、
都内との差があるように思います。
千葉キャリとしては、それらの求人を地道に発掘していくことが重要です。
営業職として転職する際の検討ポイント
話は変わりますが、営業職として転職する際の検討ポイントについて
簡単にまとめて見ました。
いくつか考え方があると思いますが、多くの営業職の中から
自分に合った仕事を見つけるためには、
「お客様」と「商品」が自分の経験や興味分野とマッチするかどうか
ということがとても重要だと思います。
例えば、お客様の分類でいうと
個人向け営業なのか法人向け営業なのか
新規向け営業なのか既存顧客向け営業なのか
なんて分け方があります。
千葉県では住宅関連の営業職が多いということは、
個人向け営業や法人向け営業でもハウスメーカーや工務店向けの営業が
多くなる傾向になります。
最近の若い方は、休日・休暇、福利厚生などを気にする方が多いので、
土日休みの可能性が高い法人向けの営業の方が応募が増える傾向に
あるように感じます。
千葉キャリでも、広告営業やシステム営業、メーカー向け部品の
卸営業などは比較的人気が出る職種となりますね。
そのほか、お客様の分類としては、
経営者なのか担当者なのか
大手企業なのか中小企業なのか
民間企業なのか行政機関なのか
といった点も重要な検討ポイントですね。
一方、「商品」に関して言うと、例えば
有形商材なのか無形商材なのか
高額商品なのか低額商品なのか
といったことで大きな差が出ます。
お客様や商品の分類が近い方が、とっつきやすいことは間違いありません。
「これまでに取り扱った商品はどうだったのか」、
「これまでに担当していたお客様がどうだったのか」
など、自分の経験をしっかり振返り、過去の経験を活用しやすいかどうかを
考えることがとても大事だと思います。
営業職の仕事内容
次に営業職としての仕事内容ですが、
一般的に営業職の仕事の流れはものすごく大まかに言うと
①見込み客の発掘
②商品・サービスの提案
③獲得顧客のフォロー
となります。
②や③の中で他部署のメンバーとの協力や役割分担などの役割もでてきますが、
大まかに言うと上記の3つです。
①の見込み客の発掘に関しては会社の考え方によって
営業一人一人が行うかどうかが分かれます。
住宅やリフォーム会社等の個人営業では、会社HPやチラシなどを活用して、
会社として集客したお客様に営業が当たる、いわゆる反響営業が
主になっていることが多いですね。
一時は悪徳リフォームなども流行ったので、なかなか個人宅に飛び込むわけ
にはいかなくなったというのも一つの要因でもあります。
一方、広告営業やコンサルティング営業等は、営業がリストを収集し、
テレアポやDMなどで営業するパターンがまだまだ多いようです。
商品力が強い会社等はWEBマーケティングで反響を取るケースもありますね。
また、卸や専門商社などは既存のお客様を訪問し納品をするプロセスの中で
新規の獲得を行うというケースが多いので、見込み客の発掘のウェイトは
ある程度低くなりますね。
とはいえ、新規の顧客開拓に関心がないと営業としては
なかなか大きな成果は上げられません。
続いて、②の提案活動に関しては商品やサービスの内容によって形態が分かれます。
私が思うに大まかに以下の3つになるでしょうか。
1.人間的付き合い、対応スピード、融通のよさなどの対応力で売るケース
2.商品やサービスの説明で売るケース
3.ヒアリングを前提に課題解決を図って売るケース
1は卸売業のルート営業などに多いケースです。
お客様からの急な依頼や要望に答えながら人間関係を作り、受注を増やす。
2は新しい仕組みや強いサービスなどを持っている会社において、
商品力、サービス力を軸に提案するパターンですね。
3はいわゆるコンサルティングセールス、ソリューションセールスとも
言われますが、お客様の潜在ニーズを顕在化させて解決方法を
提案するというパターンです。
それぞれに適性がありますので、自分にはどんな売り方があっている
のかを掴んだ上で、仕事を選ぶことが大切です。
最後に③ですが、
メンテナンスを必要とするような商材を扱っていると当たり前になるステップですが、
売り切りの商品を扱っていると顧客フォローの概念がなかったりもします。
また、同じ業界でもお客様へのフォローの仕方が全く違うことがあるので、
業界だけでなく会社の理念や考え方を押さえておくことが大事ですね。
この分野で大きな力を発揮する人も数多くいます。
転職にあたっては、これらを踏まえて、その会社の営業の流れがどのようになっているかを
つかめると良いのではないでしょうか。
営業未経験の方の仕事の選び方
最後に、営業未経験の方へのアドバイスを少し。
仕事の選び方として私が感じるのは、
成功体験の積みやすい商品やサービスの方がとっつきやすいと思います。
契約までの期間や月間の契約件数という視点を持つのです。
例えば、不動産営業の一つに、遊休地の活用を地主に提案するといったものがあります。
このような仕事は1件の成約までに数カ月かかりますので、
年間で契約を取れるのは数件なんてことも良くあります。
1件成約した時の達成感は大きいし、契約金額も大きくとてもやりがいのある仕事ですが、
成果の出ない月が何カ月も続くのはストレスにもなります。
(私なんかは性格的にこういう仕事は向きません)
一方、同じ住宅・不動産でもリフォーム会社であれば、受注の数が違います。
リフォーム会社においては、数千円の修理から数百万円の大型リフォームまでと契約内容は幅広いく
毎日毎日小さい契約は上げることができるので、小さい達成感を積み上げることができます。
そんな観点から、ルート営業や反響営業等、日々の努力の中である程度成果が上がりやすい仕事が
初めてチャレンジするには良いかもしれませんね。
ちなみに私は営業力を高めたくて、いきなりコンサルティング会社に転職しました。
なかなか成果が出せなくて苦労しましたが、その時の新規の法人開拓の経験が
今に活きていますから、考え方やビジョン次第ということにはなりますね。
以上、千葉県の営業職の求人市場、転職活動についてまとめてみました。
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